36年間勤めた会社を退職

チアフル夫婦

2018年06月15日 17:41


 こんにちは、富士市で地域密着型デイサービス「せっちゃん家」の開業を目指す鈴木です。

 自分の会社を持ち4月、政策金融公庫から多額の融資も確定した頃、私は人生の大きな節目を迎えることになりました。大学を出て36年間勤めた会社の退職です。私は東京の小さな業界新聞社に新卒で入社し、ずっと営業畑を歩いてきていました。途中、新富士からの新幹線通勤に変わり、結婚もしました。退職する頃は小所帯ながら部下も抱えて管理職として忙しい毎日を送っていました。

 そんななか、定年まで2年を残しての早期退職。同僚に極力迷惑をかけたくないと思い、2月初めに社員全員を集めた集会で「定年後を見据えて考えてきた起業が早まることになり、勝手ながら4月20日をもって退職させていただく」と打ち明けました。そしてその後は、仕事の引継ぎに万全を期してきました。2か月ちょっとの時間はあっという間に過ぎ、あれよあれよと退職の日を迎えました。その頃には、散らかっていた自分の机も主を失う宿命できれいさっぱり片付いていました。前日の歓送会には元社員たちも駆けつけてくれ旧交を温めあいました。最終日も歓送会があり、神楽坂でのそれでは大好きな日本酒を飲みすぎて大学時代以来の千鳥足を経験しました。
 
 仲間が口々に
 「お世話になりました」
 「お疲れさまでした」
 「新しい人生、頑張ってください」
 「新会社に期待してますよ」
 と言って送り出してくれました。

 「みんな、ありがとう。こちらこそ支えてもらってここまでこれた。感謝しているよ」

 こんなやり取りに多少センチな気持ちにもなりました。でも、不思議と寂しさよりも新しい人生に向かっていく高揚感のほうが勝っていたように思います。在職中の最後は仕事をしていても起業のことばかり考えていました。私はすでにゼロから物事を始める面白さに魅入られていたんだと思います。「明日からは、株式会社チアフルの代表取締役として頑張るぞ」。帰りの新幹線ホームで一人、酔眼ながら改めて覚悟を固めた私でした。

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